株にはアノマリー(経験則に基づく株価動向の法則性)というものがあります。アノマリーを駆使したアノマリー投資を心がけるべきです。日本株に投資している外国人の数は非常に多く、外国人投資家が行う日本株の売買は、日本株売買数の6~7割にも及ぶと言われています。外国人投資家はアノマリーについて熟知しています。では、日本人投資家は?当然意識したほうがいいですよね。今回は、2019年度上旬のアノマリー投資の仕方についてご紹介します。
新年度(4月)は株価が上昇しやすい!!
多くの日本企業の本決算発表月であるからです!!
多くの企業では年度単位での決算を行っており(4月始まり3月締め)、その前年度分の本決算の発表がされるため、4月には株価が上昇しやすいです。
そのため、3月~4月の決算発表前に買っておいたほうが良いでしょう!!
ただし、この株価動向の特徴は日本株に限ったことですのでご注意ください。
(なお、欧米では決算単位が(1月始まり12月締め)であることが多く、その前年度分の本決算発表月が1月ですので、1月に株価が上昇しやすいです)
有名な格言『sell in May(5月に売れ!)』
まず最初に意識してほしいのは、この格言です。
5月は株式の投資の季節としてはあまり良くないです。
もちろん、様々なニュースや情報の中で株価の上下は決まりますので、一概には言えませんが、
アノマリー(経験則に基づく株価動向の法則性)上は一年の中で1,2を争う悪い時期です。
むやみに株を買ってはいけません。一歩引いた位置から株価チャートを眺めたほうが良いと思われます(もちろん良い株を探して、投資家の動きが鈍いこの時期に買っておくという手もあります。そのため、逆にチャンスの時期ととらえることも可能です)。
他の季節であればもっと株価が上がったはずなのにというような出来事があっても、5月には微小な株価の上昇にとどまってしまう場合があります。
さらに、他の季節であれば、株価が想定内の下落であるような場面でも、下落が想定以上に拡大してしまうという場合もあります。
なぜ、『5月に売れ!』と言われるのか?
なぜ5月なのかわかりますか?
皆さんがもしも『GWだからかなぁ?』くらいの感覚でいたら、痛い目を見る可能性があります。
では、その理由ですが『欧米はバケーション休暇が長い』からです。
6月から8月にかけては欧米のバケーションシーズン真っただ中です。
そして、多くの投資家はバケーション前に保有株を売り払います。バケーション中に何らかのニュースがあっても、対応が遅れてしまい巨額の損失を被る可能性があるためです。バケーション中にそんなニュースが入ったら気持ちがリフレッシュできないですよね??
というわけで、株式市場に参加するそもそもの人口が減り、株価が下がりやすい傾向にあります(日本株売買の7割は外国人投資家ですので)。
そのため、ただでさえ下がりやすい傾向の時期なので、仮に悪いニュースが舞い込めば、本来わずかな下落で済むものも、下落傾向のトレンドとの『マイナスの相乗効果』によって、大きく株価が下落してしまう可能性もあります。
そのような『マイナスの相乗効果』のリスクを避けるべく、『5月に売れ!』と言われるのです。
格言の続きは『come back in September(9月に戻れ!)』
皆さんもお分かりだと思いますが、欧米の夏休みが終了する時期だから『9月に戻れ!』ということです。
この時期を境に市場に活気が戻り、年末にかけて株価が上昇する傾向があります。
実際に、この5月に売り、9月に戻るという買い方の検証をしたサイトがいくつかあり、過去10年~20年程度の傾向を調査しているのですが、確かにこの傾向(5月に下がり始め、9月に上がり始める)があるようです。
ですので、アノマリー投資も頭に入れたうえで投資を行うことは非常に有効です。
まとめ
日本株の上昇が期待される時期は4月までです。
『Sell in Mayand Go Away. But remember to Come Back in September.』の格言の通り、5月になったら(4月下旬頃から5月上旬)、株を売ることを検討しましょう。そして、9月になったら、徐々に株を買い戻しましょう。
そして、9月から年末にかけては、株価上昇が期待できます。こまめにチェックしましょう。
(なお、欧米では『年末年始休暇』が日本よりも長期の場合があり、年末に株を売り払って、年末年始の長期バケーションを楽しむ人も多いようです。つまり、クリスマスまで保有というのがアノマリー上良いでしょう!!)
↓↓2019年度の注目株についてまとめていますので、よろしければ参考にしてください!!
株価を動かすのは人間です。人間の行動や心理は時代が違ってもそう変わるものではありません。今回紹介した格言は、古い格言ではありますが、人間の深層心理を非常によく表した格言です。そのため、1人の投資家としては意識すべき点の一つかと思われます。
ぜひ、株式投資の時期に困った場合のご参考にしてください。
コメント