弁理士に必要な最低限の能力について書いていきます。まずは弁理士全員がベースとなる基本的なスキルをしっかりと獲得すべきです。その後、各々の能力を伸ばしていくべきでしょう。
最低限必要な能力!!
弁理士に必要な最低限の能力は、
- 文章作成力
- 文章読解力
- 論理的思考力
- 英語読解力
- 英作文能力
・・・などですかね。ここでいう最低限とは、明細書作成と中間応答のことです。弁理士でも特許技術者でも特許法に関する実務を行う以上は必要となります。
細かく見ていきましょう!!
文章作成力
明細書を書くにしても意見書を書くにしても、とにかくアウトプットが的確かつスピーディーにできないと仕事になりません。ただし、経験さえ積めば自分なりの型が出来上がるので、それほど苦ではないかもしれません。文章を書くのが苦手でも、一度自分が書いたことをストックして引き出しに入れておけば、二度目以降はそれをコピペ&改修して使用することができるので負担が減っていくので、問題ありません。
文章読解力
クライアントから渡される論文なり技術資料を正確に読み解いて理解した上で文章を書く、そのようなこと出来なければなりません。これが出来なければ一気に信用を失い、仕事がなくなるでしょう。一度失った信用は~とよく言いますよね。また、中間応答では、審査官による拒絶理由通知を正確に読み解き理解した上で、的確な反論等を行わなければなりません。審査官の問いに正確に応答できなけれなければ、特許化できません。受け答えがちぐはぐだと、何言ってるんだコイツとなります。審査官から、この代理人(事務所)はダメだというレッテルを張られてしまう可能性も無くはないのではないでしょうか。審査官も人間ですし・・・気持ちいい答えを望んでいるハズです!
論理的思考力
文章作成にあたり、当たり前のように事象の起承転結を正確に記載する必要があります。論理的に矛盾なく、また論理に飛躍なく、一歩ずつ順を追って、誰(主に当業者)が見てもわかりやすい文章を書けなければなりません。これが出来なければダメ弁理士のレッテルを張られてしまうでしょう。
英語読解力
出願段階では少なからず英語が不要なケースもあります。ただし、一定の割合以上でクライアントが提示する資料が英語論文であったり、先行技術文献が英語論文や外国特許であったりしますので、英語読解能力は出願段階でも必要になります。また、中間応答段階でも、新規性又は進歩性の引例が英語であることは頻繁にあります。英語が出来なければ話になりません。私自身、新人時代は毎日ヒーヒー言っていました(笑)
英作文能力
内外、外内のいずれかにおいては外国代理人とのやり取りが発生します。中規模以上の多くの特許事務所は翻訳担当者がいると思いますが、人数は少ないです。とてもじゃないですが、弁理士全員が翻訳担当者に全文書の英訳を頼むわけにはいきません。せいぜい自分が英訳した指示書やメール本文のチェックをしてもらう程度しか出来ないのではないでしょうか。というわけで、英作文能力も必須です。こちらも、新人さんヒーヒーポイントです(笑)ただ、誰しも通る道なので、いつかはできるようになります。
↑↑英作文のフルーツフルイングリッシュのようなウェブ英作文添削サイトもありますので、興味のある方はご利用されることをお勧めします。
まとめ
以上のような能力は誰しも必須でしょう!弁理士はみなそれなりに頭がキレるので、切磋琢磨しあうしかありません。それが出来なければ、埋もれてしまいます。そんな世界です。厳しいかもしれませんが、努力なくして成功なしです。
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