楽天の三木谷社長が160億円調達して、楽天メディカルを作りました!!
元の企業名はアメリカの『アスピリアン・セラピューティクス』です。
頭頚部がんに対する光免疫療法です!現在治験段階ですが最終段階のフェーズIIIですので、順調にいけば2021年12月に治験が終了する見通しです。
この治験で良い結果が出れば、楽天の株価が上昇すること間違いなしでしょう!!
楽天メディカルって?
アメリカの『アスピリアン・メディシン』という企業に対して、三木谷社長が160億円もの出資をして、『楽天メディカル』と社名変更した企業です!!
2019年7月3日 医薬品製造販売業許可を取得しています!!(これで日本でも医薬品を製造販売できます!!)
2019年6月3日 アメリカ臨床腫瘍学会にて、治験フェーズIIaの結果が良好だったことを発表しています。
2019年5月31日 第一種医薬品製造販売業及び第一種医療機器製造販売業の事業認定を取得しています。
ちなみに治験情報に関しては、次のサイトで日本・アメリカ情報を確認することができます。
光免疫療法(PIT;photoimmunotherapy)って?~conquering cancer~
ニュータイプのがん治療法として期待!!
がんに対する治療効果が期待されているということはこれまでの治験過程からも、ある程度はわかっています。
・でも光免疫療法ががん細胞を殺す仕組みってそもそもどういったものなのでしょうか??
・なぜ正常細胞には影響がなく、がん細胞だけを標的にできるのでしょうか??
気になりますよね。わかりやすく簡単に仕組みを説明します!!
※※※あくまでも想定されているメカニズムです※※※
がん細胞を殺す仕組み
楽天メディカルさんの技術であるASP-1929光免疫療法とは、セツキシマブとIRDye®700DX複合体を用いた技術です。
多くの固形がんに発現している上皮成長因子受容体(EGFR)を標的とする治療法(治験段階)です。
まだ治験段階ではありますが、光免疫療法の大まかな仕組みは次の通りです。
- セツキシマブが上皮成長因子受容体(EGFR)に結合する
- IRDye®700DXが近赤外線による活性化を受ける
- 活性化されたIRDye®700DXが、がん細胞を殺す
- その後、キラーT細胞のがん細胞への遊走能が増強され、免疫反応増強に寄与する
治験自体は頭頚部がんのフェーズIII(米国)ですので、他の種類のがんに関してはさらに時間がかかる見込みです。
まずは、2021年の米国での実施が目標となっているようです。
つまり、さらにわかりやすく説明すると、以下の通りです。
がん細胞に固有の目印(抗原)!!
まず、がん細胞にはそれぞれ固有の目印(特異的抗原)がくっついて(発現して)います。この目印はがん細胞にしかありません。さらに言えば、がんの種類ごとに異なる目印があるんです。
- 頭頚部がんなら頭頚部がんの目印
- 肝臓がんなら肝臓がんの目印
- 腎臓がんなら腎臓がんの目印
- 前立腺がんなら前立腺がんの目印
- 乳がんなら乳がんの目印
というように、異なる目印(特異的抗原)があります。
がん細胞の目印(抗原)にくっつくことができる抗体!!
血流に乗って突き進み、がん細胞の目印(抗原)にまっすぐ向かって行き、結合することができるのが、『抗体』と呼ばれるたんぱく質です!!
つまりこの抗体さえ作ってしまえば、血液に乗ってがん細胞まで『もの』を運ぶことができるんです。
がん細胞を攻撃する『もの』とは??
光免疫療法において、『もの』が重要です。
この『もの』が、もし直接的にがん細胞にダメージを与えるものであれば、間違いなくがん細胞を破壊することができますね。
せっかく上手くがん細胞に結合して、上手くがん細胞を破壊できたとしても、その『もの』が正常細胞にとっても同じく危険なものだとしたら、どうなるかそうぞうできますか?がん細胞を破壊した後にその危険な『もの』が体中をめぐってしまい、体中の細胞を破壊して回る事が考えられます。
がん細胞を破壊することと、正常細胞を破壊することは紙一重なんです。
むしろがん細胞の方が一般に増殖能が強いからよりやっかいです。
ここで考えるのが、その『もの』自体が危険なものではない『もの』にすればいいということ。
つまり、その『もの』ががん細胞の目印(抗原)に結合したあとに、何らかの刺激を与えることでそのがん細胞を破壊するというような『もの』であればよいんです。
そうです。
光免疫療法において、『もの』とは『フタロシアニン(IRDye®700)』(以下、IR700)という色素なんです。
フタロシアニン(IR700)がどうやってがん細胞を破壊する?
フタロシアニン(IR700)という色素は特別な色素なんです。
- 近赤外線を照射されることで、化学変化して発熱する。
- 抗体が標的のがん細胞に結合しているときのみ、発熱する。
という特徴を有しています。
血流にのって、抗体と一緒にフタロシアニン(IR700)ががん細胞に結合
⇒近赤外線(体を通過できる)を照射
⇒フタロシアニン(IR700)が発熱
⇒がん細胞が死滅
という流れでがん細胞が破壊されます。
しかも光免疫反応はこれだけでは終わりません。
免疫反応が増強される!!
がん細胞が破壊されるということは、がん細胞の中にあった様々ながん細胞特有の物質が体中に流れます。これは体にとっては『異物』です。
『異物』は、免疫細胞(キラーT細胞)を活性化します。
『異物』で体の中があふれかえったら大変ですからね。
すると、『異物はどこだ~!!』と、免疫細胞による大捜索が始まります。
⇒がん細胞が叩きのめされます!!(治験段階)
というのが『光免疫療法(治験段階)』の仕組みです。
わかりやすく説明したつもりですが、ご理解いただけたでしょうか?
1つ言えるのは、この治療方法が実用化されれば、がん治療に革命が起きる可能性があるということです!
ずっと注目していきたいです。
がん細胞のみを標的にして、破壊する仕組みはわかったけど、今後の見通しは??
いつ実用化されるの??
ここもきになるところです。
治験フェーズIIIって?
現在、アメリカでの治験フェーズIIIです。
頭頚部がんに限られた治験内容です。
簡単にフェーズのご説明。
- フェーズI:健康なヒト(少数)
- フェーズII:病気のヒト(少数)
- フェーズIII:病気のヒト(多数)
お分かりになると思いますが、フェーズIIIって、もうすぐ治験が終わる段階だということです。
(フェーズIをクリアして、フェーズIIもクリアして、最後のフェーズIIIの最中ということです。)
治験においては、この段階でご破算になることも珍しくはありません。
光免疫療法に関しては仕組みが比較的単純ですので、おそらくフェーズIIIもクリアするのではないかと個人的には思っています。
日本では?アメリカ以外では?
当然、日本では日本の治験を通らなければ、病院で使用することができません。
しかも、2018年になってようやく治験フェーズIが開始されたそうです。
これぞまさにドラッグ ラグですね。
そろそろ見直すべきタイミングかと個人的には思いますが、法律改正には超長期間かかりますよね。特に厚労省は・・・
ドラッグラグ、これが日本企業が諸外国よりも成長しない原因の一つですよね。
どうにかしてください。
ちなみに、日本とアメリカ以外では、三木谷社長はオランダ、ドイツ、台湾に楽天メディカルの拠点を設けているそうです。
諸外国での成長にも期待が持てます。
世界をリードする光免疫療法を最初に市場に送り出すのは楽天メディカルになるのか!?
今後の動向に注目が集まります。
まとめ
楽天メディカルの光免疫療法はとても期待が持てる技術です。
もし光免疫療法で楽天が世界をリードできるのであれば、楽天メディカル及び楽天の株価は今後増益が見込まれるでしょう。
私は個人的には、徐々に買い増す予定でございます。
楽天株どんどんあがってほしいですね!!
個人的に好きな企業『楽天』さんのご紹介をさせていただきました。
現在私は、『楽天』株を保有しておりますが、800円台に購入しており、現在は1000円前後の株価となっています。
(楽天は力のある企業ですので、近い将来、最低でも1500~1800円くらいになるんではないかなと目論んでいます。)
今後も三木谷社長ならやってくれるだろうと期待して、徐々に買い増していく予定です。
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