弁理士は知的財産のプロフェッショナルです。特許出願のみでなく、意匠、商標、実用新案、不正競争防止法、著作権のプロフェッショナルです。特許であれば、国内外の出願はもちろん、侵害調査、特許性調査、異議申し立て、無効審判、審取訴訟、ライセンス契約、発明の発掘・・・何でもやっています。気軽に(とはいかないかもしれませんが)、相談してみてはいかがでしょうか?
特許出願って難しそうだし、やらなくてもいいかな。
特許なんて興味ないよって考えていらっしゃいませんか?
そんな企業は結構危ないかもしれませんよ。
なぜだかわかりますか?
特許権を取得していない場合のデメリット
- 他人が特許権を取得した場合、自由に実施できなくなる可能性がある
- 他人が特許権を取得しなかった場合でも、その他人が大企業であれば、大量生産して安価で売ることもできるので、お客様ごと乗っ取られてしまう可能性がある
皆様の企業は大丈夫でしょうか?
コカコーラ社のように、完全に技術をノウハウとして守り続けられる企業なんて、あまり多くはないと思います。
自社の権利は主張したほうが良いと思います。
とは言っていても、特許出願をしたことがない方であれば、特許権取得までの費用のことが気になりますよね?
では、特許取得までの費用を概算でご紹介しましょう。
どこの特許事務所に依頼したとしても、かかる費用に大差はありません。稀に高めの金額を請求されるらしいですが(1件を2人体制で完成させるためらしい・・・が、それは無駄だろうと思います。そもそも通常の特許事務所であれば、作成した明細書をチェックする担当者がいますので、ひどい明細書になることはほぼないと思います。)
以下、特許取得までの費用概算です(参考まで)
- 発明相談(弁理士):無料~20,000円
- 明細書作成(弁理士):200,000~300,000円
⇒請求項加算、従量加算、図面代、30条証明書手数料、配列表作成手数料など - 出願費用(特許庁):14,000円
- 審査請求費用(特許庁):138,000円+(請求項の数×4,000円)
(※2019.4.1改正) - 拒絶理由通知の対応費用(弁理士):60,000~200,000円
(1回の応答で拒絶理由が解消しなければ、複数回対応する可能性あり) - 拒絶査定不服審判請求(弁理士):100,000~250,000円
(拒絶理由に対応しても拒絶理由が解消しない場合、拒絶査定に対する不服を申し立てることがあります。) - 拒絶査定不服審判請求(特許庁):49,500円+(請求項の数×5,500円)
- 特許料納付(第1~3年)(特許庁):10,300円+(請求項の数×900円)/1年
- 特許料納付(第4~6年)(特許庁):16,100円+(請求項の数×1,300円)/1年
- 特許料納付(第7~9年)(特許庁):32,200円+(請求項の数×2,500円)/1年
- 特許料納付(第10~25年)(特許庁):64,400円+(請求項の数×5,000円)/1年
- 事務手数料:実費(印刷代や文献取り寄せ代など)
ざっとこのような感じです!!
わかりやすいように『弁理士費用を(赤マーカー)』、『特許庁費用を(青マーカー)』で色分けしました。
合計すれば、400,000~1,000,000円くらいでしょう!!
もちろん拒絶理由の対応が複数回になればその分料金もかさみます。
一方で、もしも現在実施している(またはしようとしている)製品に関する技術のみを権利化したいということであれば、権利範囲が極めて狭くすることによって一発特許(拒絶理由対応無しで特許化する)できる可能性もあります。
その場合は400,000円以内に収まる可能性もあります。
その後、特許料として、毎年年金を収める必要があります!!
上記の料金の概算をご覧になってどのように感じましたか?
思っていたよりもコストは『高い』ですか?『安い』ですか?
1件当たりの特許権取得までに必要な費用が可視化されると少し安心かと思い、概算を提示してみました。
というわけで、特許に興味がある方(または発明をしたという方)は、特許出願することを考慮してみてください!!
中小企業や大学、個人等には、軽減申請の仕組みもあります!!
2019年4月1日に新減免制度が導入されました。
- 審査請求料が、1/4~1/2に軽減
- 特許料(第1~10年分)が1/4~1/2に軽減
されたりします!!ぜひご活用ください。
https://www.jpo.go.jp/system/process/tesuryo/genmen/genmen20190401/document/index/leaflet.pdf
意匠登録出願、商標登録出願ってなに?
意匠登録出願とは
意匠、すなわち物品の外観を保護するものです。
家電の外観、化粧品の外観、家具の外観、おもちゃの外観、文具の外観・・・挙げればきりがありません。
意匠(デザイン)って、すぐに他人に真似されますよね??
市場に出回る製品にはライフサイクルが長いものも、短いものもあります。
他人が自社のデザインを真似して、お金稼ぎに利用するのは許せませんよね?
その結果、自社の売り上げが減ったり、自社の製品のブランド価値が下がったりしてしまう可能性があります。
そのような不利益を被ることを避けるため、製品の外観を意匠法によって保護すべきでしょう。
なお、意匠登録出願には、秘密意匠制度というものがあり、申請すれば意匠権の設定登録日から3年間、その意匠を秘密にしておくことができる制度があります。これにより、自社製品が発売されるまでの期間、他人の模倣を防ぐことが可能になります。
デザイン開発をされる方は、意匠登録出願を検討されるべきと思います。
さらに、今後は保護がどんどん拡充していくらしいですので、早めに権利取得しておくのも良いかと思います。
商標登録出願とは
『商標』とは、平たく言ってしまえば、『商品名』や『ロゴ』です。
他人が皆さんの商品名を勝手に使用したら困りますよね??
その他人が同じ品質の商品を作っていればまだしも、明らかに劣悪な品質の商品を作っている場合には、皆さんの商品自体の品質が劣悪だという印象を形成してしまう可能性もあり、さらには、皆さんの企業の名声自体も貶めることになりかねません。
または、皆さんのその商品が一定以上有名になっていたとしたら、それに追随するかのように模倣が増えます。それを防止するためにも、商標登録をしておくことをお勧めします。
ちなみに商標登録は一度登録すれば、5年ごとに更新することができるため、半永久的にその商標を保護することができます。他の法域にはないメリットです。
ぜひお近くの弁理士もしくは特許事務所にご連絡してみてください。きっと、皆さんの企業の発展につながるでしょう!!
知的財産というとっつきにくいものも、意外に面白いものですよ!!
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